私は疲れているのかもしれない。時代の空気の箱に投げ入れられて、いつの間にか蓋をされて閉じ込められた。
不快なこの箱から抜け出したい。実在しない景色でもいい、むしろ表層的であればあるほど今は快い。
軽薄な嘘はあなたの余裕を削り出し、真実の詩を語りはじめる。
実際には存在しない扉や窓などを空間内に描き、見る側を意図的に錯覚させる技法、トロンプ・ルイユ。
過剰な情報が猛威を振るい、閉塞感を漂わせ続ける息苦しい現実社会においてファッションは息抜きの1つになることを、 トロンプ・ルイユのユーモアを通して表現した。