コレクションは彼にとって自分以外の世界との基点であり、
意義ある日々への道標です。 ファッションを通して 軌跡を残し、
新たなる基点になれるよう清らかな暮らしに思いを巡らせ、心地よい衣服をつくり歩み続ける。
... これから理想的な空間にて創作活動すべく、新しいアトリエを前の春から構想し、夏が終わる頃には窓を作り始めました。 年末には壁や床のないピロティに柱を立て始め、扉を作り窓を取り付け、2月にはなんとか風雨を凌げるまでになりました。 このような環境下の空間で、大きなテーマも設けず自由に洋服を作ります。 布を切り、紙を切り、木を切り、鉄を切り、野菜を切り、日々楽しく創作生活をしています。 手作りの新しいアトリエの空間と、庭の環境に合わせて面白い洋服作りを目指した時に 身体的な部分を大事にしたいなと思いましたので、大きなテーマは無しとなっています。 全体的な素材感は今までよりも、天然素材を意識して使用しましたのは、新しい空間には天然の方が馴染むなと感じているからです。 刺繍のモチーフは「蹴鞠」にしました。蹴鞠をしている人とその人物が被る烏帽子のグラフィックです。 プリントには同じく、蹴鞠をしている人と烏帽子に、ペットボトルの水の写真をコラージュしました。 蹴鞠自体は特に思い入れはありませんが、烏帽子を含めたそのフォルムが前から気になっていたからです。 目の前のペットボトルの水に、ちょうど斜めから日光が入り込んで綺麗に見えたので、入れてみました。 また、飼い犬の「空気」という名前の飼い犬の下半身の写真で構成したグラフィックもあります。 尻尾が非常に短く、嬉しい時はおもちゃみたいに動くので楽しいです。 因みに、できた服を見せても無反応でした。 ...