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引き継がれる愛と希望のメッセージ


「流行でなく、永遠に続くものを作りたい」。これは生前のセルジュ・トラヴァルの言葉だ。時が経っても色褪せることない力強いデザインと、心に響くメッセージが刻まれた作品の数々は「永遠の定番」として、デザイナーの没後も多くの人々に愛され続けている。

セルジュは完璧な新品よりも、時を経て痛んだようなもののミステリアスな一面に惹かれていた。彼が何かを創造し、愛するときにはパーフェクトでない部分がなければならなかった。そんな彼のジュエリーには、きれいに整えられた直線や曲線は存在しない。しかし、一見無骨に見える中にもエレガントさを有し、大胆さの中に繊細さを表現している。

「アクセサリーは身につける人自身がそれに意味を見出すもの。豪華さといった存在感を求めるのではなく、夢や願いなどパーソナルな感覚や感情を込めるもの」。それが、セルジュのアクセサリーに対しての考え方であった。「幸せの手錠」に刻まれたメッセージ、“Vois-tu venir ce temps merveilleux, Vois-tu ce bonheur qui nous attend. 素晴らしい時と幸せが 私達を待っているでしょう”。これは、まだセルジュがジュエリーの製作を始めて間もない頃に出会ったフレーズで、中国の詩人が思いを寄せる女性に贈ったものだという。当時、まだ高価な素材を買う余裕のなかった彼は、錫と鉛をブロンズに塗装したブレスレットにこの言葉を刻み、最愛のパートナーのジュヌヴィエーヴに「メッセージ」として贈った…それが「幸せの手錠」の誕生ストーリーである。

指を包み込むようなほどよいボリューム感のデザイン。やさしく巻きつくリングには温もりと愛おしさが感じられる。プレートとチェーンを合わせたブレスレットは、SERGE THORAVALのコレクションの中では唯一のデザイン。このブレスレットを身につけて願いが叶ったという逸話が多くある。同じメッセージでアイテムやデザイン、カラーを変え、新しいペア・アイテムとして楽しむこともできる。大切なパートナーや友人、家族に思いをはせながら自分自身で身につけるのも良いだろう。そして、ぜひ、未来への希望を感じさせる暖かいメッセージと共に、最愛の人に贈っていただきたい一品である。