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刻印に込められた家族の絆


1994年の夏、セルジュとロックと私は田舎の私の兄の家で数日共に過ごしました。夕食後、庭に椅子を運び何時間かそこで流れ星を眺めていました。
まるで巨大な花火を見ている様で、それはまさに私たちが認識している宇宙(銀河)の大きさを感じました。その銀河(流星)は混沌と落下してくるにもかかわらず、夜はとても静寂で、そこにはローズの香りが漂っていました。私たちは長い間交わす言葉もなく空を見続けていました。この夜の出来事はセルジュの創作意欲をかき立てました。

-ジュヌヴィエーブ-

「S'asseoir et regarder le ciel (座って空を 見上げてごらん)」はセルジュ自身が紡いだ言葉。1994年ある初夏の夜、彼はパートナーのジュヌヴィエーブ、息子のロックと三人で流星群を眺めた。そのときの想いを表現したこのメッセージは、湧き上がる感情をシンプルに受け止め、飾らない言葉で素直に表現している。
この語りかけるようなメッセージを刻んだコレクションは、それを手にした時、あの日セルジュ自身が見上げた星空を共有できる、そんな錯覚をも禁じえない何かを持つ。

ジュヌヴィエーブはセルジュ・トラヴァルという人間を、寡黙で温和なその印象とは対極の「火山」に喩えた。彼のクリエーションの魅力である本能的な何か、この根源に共通する力、それはまるで火山の下に眠るマグマのように、深淵に蓄えられたとてつもないエネルギーなのかもしれない。

セルジュ・トラヴァルの思いは一つ、「アクセサリーそのものに豪華さといった存在感を求めるのではなく、むしろ夢や願いなどの感覚や感情を必要としている」この言葉通り、身につける方それぞれの夢や願いをメッセージに託し、日々に寄り添えるジェリーとなることを願っている。