私は、小さい頃からパリのインテリアや、フランス人のお部屋特集を見るのが好きで、自分の部屋もよく真似してコーディネートしていました。彼らの部屋では、ゴミ捨て場から拾った家具や昔使われていた看板を飾ったり、代々家族から譲り受けたものを大事にしたりと、古いものを自分らしく味付けして生活の中に取り入れています。日本のこぎれいなインテリアとは違う、その温かみのある空間に、漠然と強い憧れを抱くようになりました。
H.P.DECOを初めて訪れたのは高校生の時。「フランス」や「インテリア」が大きなキーワードだった私にとって、ずっと一番好きなお店でした。そして、社会人になってから一人でパリを訪れる機会があり、3泊5日の弾丸旅行ではノートにリストアップした蚤の市や雑貨屋を巡り、
Tsé&Tsé associées(ツェツェ・アソシエ)の本店にも行きました。当時の私は「四月の花器」と「キュービストガーランドライト」しか知りませんでしたが、本店では他にもユニークな雑貨たちに触れ、まだまだ知らないクリエイションが沢山あるのだと、ますますファンになりました。旅行中は朝から晩まで歩き回っても疲れを忘れるほど楽しくて、フランス人のセンスと古いものを愛でる感覚がやはり好きだと再確認しました。
そして帰国後、フランスやTsé&Tséの商品に携わる仕事がしたいと、思い立ってアッシュ・ペー・フランスに履歴書を送ったのでした。