Tsé&Tséの魅力は、デザイナーが「こういうものがあったら楽しい」という純粋な遊び心でデザインしているところ。万人受けよりも、好奇心から生み出された愉快な作品はとてもクリエイティブで、「のどカラカラのグラス」や「なまけものの花器」などユニークな商品名は、まるで友達のようで愛着が湧きます。一番リスペクトしているデザイナーです。 照明や椅子、ファブリック、ソファなど、私の部屋のインテリアの中核を担うのはどれもH.P.DECOで出会ったものばかり。特に、フランス人の男性クリエイターが手掛けるLISDIN(リスディン)のたまご型ランプは、真っ白でシンプルな形ながら、不思議な存在感があってお気に入り。友人たちにも大人気です。 シェードランプはアッシュ・ペー・フランスの先輩から「とても愛着があるけど、あなたなら使って欲しい」と譲り受けたもの。誰かが大事にしていたものを貰うことは、新品の贈り物とは意味合いが異なり、マイビンテージとして部屋のセンターに置いています。 愛情深くつくられたもの 自分のコレクションに共通するキーワードは、愛情深くつくられたもの、そしてアンティーク要素を感じるもの。アッシュペーブチックがある「海岸ビルヂング」も歴史を感じる建物ですが、普段の生活においても古着を着たり、レトロな喫茶店や古い建築物を訪れたりすることが多く、そのように昔から大切にされてきたものに触れる時間が好きです。 そして、クリエイターの手で大切に形づくられた作品は、制作過程における「とある一瞬」によって異なる表情を見せます。例えば、染め物であればその日の気温や染料の染み具合で柄が変化したり、クリエイター自身にふと起こった偶然が形になったりと、普遍的ではない「とある一瞬」のはかなさに魅力を感じます。
蚤の市の魅力 お買い物をする時は「直感型」。金額には関係なく、目が合ってしまったら買わずにはいられないタイプです。好奇心や独占欲が強いので、好きなものは自分の目で見たいし、自分で手に入れたい。「この子は我が家に来たら一番輝ける」と思えたら買います。そういう背景もあって、自分の部屋には一点物や、同じ商品でも一つ一つ形が違うものが沢山集まっているのかもしれません。
「好き」を暮らしに取り入れる 小さい頃に抱いていた憧れは、大人になり実際に足を運び、目で見て聞くことで益々膨らんでいきました。そして、アッシュ・ペー・フランスに入社してからは、ずっと大事にされてきたもの買ったり、人から貰ったりして、また愛情を上乗せしていく心地良さと、そういうものと共存する暮らしが自分の中で大きな幸せだということに気づきました。自宅にいる時、ふとした瞬間にお気に入りのアイテムが視界に入ったり、季節や気分に合わせて模様替えをしたり、ずっと自分のものとして愛でていく感覚。「好き」な気持ちは憧れだけで終わらせず、自分自身で形作っていくという意味合いに変化していきました。 朝の光がとても綺麗で、起き抜けに思わず撮った部屋の風景。自然光が綺麗に差し込む今の部屋がとても気に入っています。
分の家を好きなもので満たすことは、私にとって一番の喜びであり、人生そのもの。今までを振り返ると、自分の時間もお金もそこに使って来ましたが、とても満たされていたし、これからも一生続けたいと思っています。そして、その「好き」と暮らすことへの喜びを、皆さんにも、もっともっと知っていただきたいです!