2021年3月末以来第3回目のロックダウン下にあるフランス。2020年の最初のロックダウン時の拘束よりは緩く19時までは外出可能とはいえ、基本的に商業店舗やミュゼのようなカルチャー施設も依然として閉鎖されたままです。夏時間に移行し、光の中に春の兆しを感じるようになりましたが、4月中旬の時点でフランスのコロナ感染者数は未だ減ることなく毎日平均4万人前後を数えます。
ラテン民族で、おしゃべり好き、食にもこだわりを持つフランス人にとって、人と談笑すること、語り合うことは日常的に重要な暮らしのエッセンスであり、カフェ・レストランの長きにわたる閉鎖や、社会的交流の欠如自体が生活習慣を覆されるような精神的な苦痛と言っても過言ではないでしょう。5月以降に予定されている段階的な政策緩和と通常への回帰をパリ市民は待ちわびています。
そんな状況下のパリで、今回私は
MEDECINE DOUCE(メドゥスィン・ドゥース)のデザイナーであるマリーと経営を支える旦那さんのジルに会いたいと思い、お二人の住むパリ11区の自宅でお話をうかがってきました。