D-due LAB 2015年春夏コレクションではwild potteryをテーマに、陶器をイメージしたコレクションを発表したD-due(写真内左/チャロ着用)。日常にあるさりげない美しいものの価値を説いた二人にとってガリシアの工芸品は生活に根付いたもの。
この工芸市では工芸品にとどまらず、漁業がさかんなガリシアならではの名産の魚介の缶詰やオリーブオイル、サラミなど様々な食料品を扱うブースも並び、試食だけでも楽しくなる。出展者は皆それぞれの仕事に誇りを持った職人気質。全体的な統一感のあるディレクションもNPO法人によるもの。
手織りの織機も置いて有り、その場で体験することもできる。見ていて面白いのは、工芸品のテイストやテクニックが非常に日本の工芸品に似ている、ということ。チャロいわく、ガリシアは人も物も日本に通じるものがあるとか。どこか懐かしい感覚があるのはそういうところからくるのかもしれない。
元々はワインを保管するために作られた陶器。低温で焼いた後に炭に入れて黒くする。光沢感のある注ぎ口は松の樹脂でコーティングされており、防水加工が施されている。Maison D-dueのホームラインでも登場した。
ルーゴにあるミシュランレストランRestaurante Españaのシェフによるプレゼンテーションは液体窒素を使ったパフォーマンス。世界レベルのプレゼンテーションを受けられるのもこの工芸市ならでは。また、料理だけでなく、使用された食材の業者も同様にプレゼンを行う。全員が自分への仕事に愛を持っているのが感じられる素敵なイベントだ。
歴史ある建物の中で振舞われる料理はすべてガリシアの地域で作られたもの、さらにテーブルクロスやピッチャー、それぞれの料理に使われる食器はすべてガリシアの工芸品を使っている、まさに五感で感じるプレゼンテーション。作家がそれぞれ違う工芸品も、ひとつのガリシア・ブランドとして表現されている。ここではチャロやアルフレドと交流のある大学関係者やアーティストも参加した。